「高麗伝来御獅子略縁起」
当社第一の重宝御獅子と申奉るはその××高麗のけらと申す所より当社の神威仰き奉納××××より神輿に安置し祭禮の砌には神領十ヶ村へ渡し奉る事即当社の傅軌神威にてありぬ文武天皇の御宇夷等我国に×せしに松原の岡へ八百萬の神等集らせ給ひ当社の御神を御大将にて御対治ありける其の時当村の者共おそれおののきここかしことにけかくれけるか一むれの者共比の御獅子を守護し奉りて白山のふもとにかくれしか戦終りてもそこをさらず村居し男島の名をかたどり島村と名づく夫より祭禮の時節には御獅子を彼の村へ渡し奉るに鳴鹿の石上にて受渡しせしにより今に獅子岩と申す石あり其後事のあらそひありて彼村より帰し奉らさりしか不思議なるかなある夜みづから当社へお帰り在りしとぞ夫より彼村の者共恐れ恐れて三保の社へ参籠してわびし奉るその後彼村へ御渡の事はとどめけると誠に霊験の御獅子なり
… [原文に拠る]… |